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彼がリバプールに加入してからおおよそ3年。ファン・ダイクがリバプールのディフェンスラインの改善に決定的な役割を演じたことを否定する人はいないだろう。


その29歳のオランダ代表キャプテンでもあるファン・ダイクは、先日行われたマージーサイドダービーでエバートンのゴールキーパー、ジョーダン・ピックフォードの無謀なタックルによって前十字靭帯に大けがを負って、長期離脱を余儀なくされた。


2018年にサウザンプトンから当時のDF世界最高額の7,500万ポンドでファン・ダイクを獲得して以来、リバプールはチャンピオンズリーグの優勝に加えて、悲願であった30年ぶりのプレミアリーグの優勝を成し遂げるなど劇的な変化を遂げてきた。ファン・ダイクにいたってはリバプールがプレミアリーグ2位に終わった18/19シーズンに、プレミアリーグの選手が選ぶ最優秀選手( PFA Player of the Year)に選ばれ、同年にディフェンダーでは初めて、UEFAの年間最優秀選手賞にノミネートされた。結果でみても文句のつけようがない成績といえるが、数字で見たときに、個人のパフォーマンスとしてファン・ダイクはどれほどの貢献をチームにしてきたのだろうか。英国BBCが報じている数字をもとに、その圧倒的なパフォーマンスを確認していこう。

ファン・ダイクが出場した時の失点数

18/19シーズン、彼は全38試合に出場したが、失点数はヨーロッパの6大リーグで最小、19/20シーズンも33点で、これはプレミアリーグ最少になる。

失点するまでの時間間隔が長いDF

プレミアリーグでベストはマンチェスター・シティのエイメリック・ラポルテで158分、2位が同じくマンチェスター・シティのDF、カイル・ウォーカー、3位にファン・ダイクが111分となっている。当然ファン・ダイクはリバプールではベストであるが、4位、5位にロバートソンやアレクザンダー・アーノルドが連なっている。

ファン・ダイクはクリーンシートが多い

彼がリバプールに加入してからみると、最もクリーンシートが選手の1人である。(43試合)

ファン・ダイクはドリブルで抜かれない

ファン・ダイクは18/19シーズン、1,000分以上ドリブルで相手選手に抜かれることがなかった。これはヨーロッパの6大リーグで最長の時間になる。

ファン・ダイクのデュエル勝率

1対1で抜群の強さを誇るファン・ダイクは、リバプールに加入以来の勝率が74.4%で、プレミアリーグで100回以上のデュエルがあった選手の中でベストである。実際に812回中604回に勝利している。

ファン・ダイクの空中戦勝率

ファン・ダイクは空中戦にも強く、勝利74.6%で2位。1位は同僚のジョエル・マティプで75.7%である。しかしながら、空中戦の回数に大きな開きがあり、ファン・ダイクが622回に対して、マティップは、74.6%である。
リーグでも空中戦が強いと評価の高いマンチェスター・ユナイテッドのハリー・マグワイヤーでも、空中戦の回数は486回、勝利回数が359回、勝率が73.9%になっている。ファン・ダイクの勝利回数は464である。

結局のところ勝率が大事

個別の数字がよかったとしても結局チームの勝ち負けが最重要の指標になる。こちらも驚くべき数字がでており、ファン・ダイクがいるときのの勝率は70%(130試合中)、彼がいないとき(13試合)の勝率は、なんと46%になっている。

見逃せないもう一つの視点

空中戦の強さは、もちろんディフェンス面で高い貢献度を示すが、ファン・ダイクの場合、攻撃面でもその貢献度は見逃せないものがある。リバプールに加入以来ゴール数は10をかぞえ、ディフェンダーでもっともゴールが多いクリスタル・パレスのファン・アーンホルトの11点との差は、わずか1である。

ファン・ダイクの長期欠場はクロップにとって大きすぎる課題となった。現時点ではマティップとゴメスの正DFに本職がMFのファビーニョを加えた3人でやりくりすることになるだろうが、数字で判断する限り、到底ファン・ダイクの代役とはなりえない。ファン・ダイク欠場後、数試合の結果が今シーズンのリバプールの試金石となるだろう。