元日本代表監督のイビチャ・オシム氏が5月1日に80歳で亡くなった。

生前、イギリスの著名なサッカージャーナリストであるジョナサン・ウィルソン(Jonathan Wilson)が2009年にサラエボでオシムにインタビューをしており、オシムがなくなったタイミングで、その時の話をGuardianに寄稿している。

オシムの選手時代。1968年にイングランドと対戦した時の思い出や、ユーゴスラビア代表監督として望んだ1990年、その後のユーゴスラビア紛争の話など、多くの興味深い話題が語られていたが、その中に日本に関する言及があった。

「彼らは、すべてのことに全力で取り組んでいるよ。自分たちに必要なこともすべて把握しているよ。それを持ててはいないけどね。」

「彼らは、自分たちが劣っているというコンプレックスをもっているんだ。伝統はお金で替えないからね。」

「日本にはリスクがないけど、即座に対応するってこと(Improvisation)もないんだ。フットボールには不可欠なものなんだけどね。」

「その一方で、日本は規律がとても厳格なので、とても働きやすいと思うよ。」

「だけど、それがコーチを「殺して」しまうんだよ。アイデアを考える必要すらなくなっていくんだ。危機を起こしたいわけじゃないけど、新しい解決策を生み出していくには、問題が必要なときもあるんだよ。」

「日本で一番大切なことは、人に頼るのではなく、自分の頭で考えることだと思うよ。」

インタビューは、2009年に行われており、日本の課題もその当時の現在のものとして語られていた。それから約13年。晩年のオシムは日本の変化を感じられていただろうか。

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