元シティのDFとして活躍したマイカ・リチャーズが、英BBCに先日のワトフォード戦をスタジアムで観戦した時のことを語っている。
すでに3-1となっていたが、その時もいい動きをしていたスターリングだが、絶好のチャンスを外した時に、スタンドのファンが「役立たず!」「やつを替えろ!」と唸りながら叫んでいるを聞いたという。
確かにスターリングに関しては、チャンスを外すことが多いイメージがあり、現地のファンの中でも賛否が分かれがちなのだが、それらの批判は、リチャーズにとっては的はずれだという。
彼も、スターリングが簡単にみえるチャンスを逃す時、ファンがフラストレーションを感じることは理解ができるという。実際、リヤド・マフレズに対し、リチャーズは似たような気持ちになる。
ただし、彼がそう感じるのは、マフレズの質が低いからではなく、彼が質の高いプレーができる選手だからなのだという。リチャーズにしてみると、マフレズは、びっくりするようなプレーで、3人を抜き去ったとおもったら、ゴール前で余計なことをしすぎてチャンスをのがしているように見える。
もし、マフレズがゴール前でもっとシンプルなプレーに徹したら、モハメド・サラーにも匹敵するような成績をあげられていただろうというのがリチャーズの考えである。
スターリングに関しては状況が異なっており、多くのファンにとって、彼はシティにとって十分なクオリティをもっていないと感じているようだという。
しかし、ファンが間違っているとリチャーズは考えている。どれだけゴールを上げても、どれだけゴールを演出しても、どれだけシティがトロフィーを掲げるのに貢献しているとしても、スターリングは正当に評価されていないという。
実際、数字面でもスターリングは素晴らしい結果を残している。
シュート数が多い選手 | シュートを打つ頻度(分) | 枠内シュートの確率 | ゴール確率 | ゴール数 |
---|---|---|---|---|
ジョアン・カンセロ(66) | 42.1 | 49% | 1.5% | 1 |
ケビン・デ・ブライネ(63) | 29.3 | 59% | 17.5% | 11 |
リヤド・マフレズ(57) | 23.4 | 51% | 19% | 11 |
ガブリエル・ジェズス(55) | 28.1 | 58% | 13% | 7 |
フィル・フォーデン(52) | 35.7 | 57% | 15% | 8 |
ラヒーム・スターリング(49) | 37.2 | 61% | 20% | 10 |
2022日の4月25日BBCの記事より
2015年に加入して以来、286試合に出場し112ゴールをプレミアリーグとチャンピオンズリーグであげている。アシストも55を記録している。センターフォワードでなく、常にタッチラインぎわからプレーが始める選手であることを考えると素晴らしい数字である。
数字以外の部分も見逃すべきではない。彼のような選手は、スピードを生かしたプレーで、チームにいることで試合に影響を与えられる選手なのである。
クレバーな動きで背後をついたり、ディフェンスを広げて、チームメイトが使えるギャップをつくったり。つねにディフェンダーに圧力をかけ続けている。
スターリングを批判する人々は、チャンスを外したことをなじるのではなく、チームや試合の「全体像」をみて、彼がチームに与えるインパクトを理解すべきだリチャーズは語っている。